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テイスティングレポート

【テイスティング・シリーズVol.160】夏にも合う!オーク樽不使用のフレッシュな果実味とエネルギー溢れる南仏シャルドネ!

2022年8月01日

テイスティングレポート

BOUTINOT ブティノ社
POUR LE VIN / CHARDONNAY “AVOIR LA PECHE”
プゥール・ル・ヴァン / シャルドネ アヴォワール・ラ・ペッシュ
参考上代¥1,837(税込)

 
AVOIR LA PECHE(アヴォワール・ラ・ペッシュ)とはフランスの慣用句で、 
調子がいい状態やエネルギーに満ち溢れているや、何でも出来ちゃうぐらい元気!という意味があります。 
”pêche(ペッシュ)”は果物の「桃」で“Avoir la pêche”は直訳すると「桃を持つ」ということになります。 
なぜ桃を持っていることが「調子が良い」ということを意味するのか定かではないようですが、 
一説には中国で桃が桃源郷の不老不死の仙果とされていることからきているのではないかと言われています。 
ちなみに”Avoir la frite (フライドポテトを持つ)”でも 
同じく「調子がいい」を意味するそうです。 
何でもいいんかい⁉とかツッコミを入れたくなりますが、 
フライドポテトはフレンチフライと言うだけあってフランス人の大好物です。 
桃でもフライドポテトでも、好物が食べられれば、一日調子よく過ごせるってことなんでしょうね。 


 
さて、このご機嫌な名前の付いた、今回ご紹介のオーク樽不使用のピュアなシャルドネは、 
その名の通り”絶好調 “で、楽しくて、軽やかなワインです。 
 
ブティノ社の造るプール・ル・ヴァンは、 
南フランスで収穫されたブドウを使用し、 
熟度と新鮮さの完璧なバランスを実現したエネルギッシュなワインです。 
世界中でワイン造りを手掛けるブティノ社がワイン造りの粋を集めたフランスワインとも言えますね。 
ちなみにシャルドネも含め全6種類の代表的なブドウ品種があり、 
どのようなシーンにも合うワインシリーズを造っています。 
各ワインがそれぞれ異なるフランスの慣用句にちなんで名付けられているので 
それも楽しみながら是非お試しください。 
これらのワインは、友人らとシェアのために造られたワインで、そのラベルは会話のきっかけにもなるでしょう。 
 
前述の通り、Avoir La Pêche(アヴォワール・ラ・ペッシュ)は、 
「桃を持つこと」または「絶好調であること」を意味しますが、 
このワインは、ピュアな風味のガスコーニュ地方のシャルドネと、 
個性的なテクスチャーのペイ・ドック地方のシャルドネを絶妙にブレンドし、 
調和のとれた適度なリッチさと、まさにピーチのような風味を持つ 
魅力あふれるワインになりました。 
表現力豊かなシャルドネで、テクスチャーとフレッシュさが完璧に調和しています。 
 
ピュアなトロピカルフルーツの果実感と絶妙な厚みと酸は秀逸です。 
ピュアでフレッシュさを得る為にガスコーニュのブドウと 
上質な質感のためにペイドックからのブドウをブレンドすることは 
このワインの味わいを表現するのに最適解だったのです。 
これら2つをブレンドすることによって、 
調和のとれたオークを使わない純粋なシャルドネを表現出来ています。  
新鮮なグレープフルーツ、オレンジや洋梨、メロン、白桃、トロピカルフルーツ、白い花の香り。 
グリップがしっかりして果実味の厚み、酸とのバランス良好。 
寿司や魚介のマリネ、白身魚のフライ、ボンゴレビアンコや、シーフードサラダ等幅広く楽しめます。 
夏に敬遠しがちなしっかりとした樽香と厚みのあるリッチなワインに代わる 
爽やかなシャルドネは思いのほか、この季節にマッチします。 
この溶けるような暑さをエネルギーに満ちたワインで元気に乗り切りましょう。 

 

バイヤー 菊池