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テイスティングレポート

【テイスティング・シリーズ Vol.15】トマ・モレ シャサーニュ・モンラッシェ・ブラン 2017

2019年7月22日

テイスティングレポート

トマ・モレ・シャサーニュ・モンラッシェ・ブラン 2017 
Thomas Morey Chassagne Montrachet Blanc 2017 
 
税別参考上代¥9,830 

with 天然ヒラメの白ワインソース 
 
 
 
Thomas MoreyのChassagne-Montrachet Villageは 

最北端にあるブドウ畑から来ています。 
 
Les Houillèresというプロットで、Puligny-Montrachetに隣接しています。
 

 
 
この畑は1989年にドメーヌの古いぶどうから選別したクローンが植えられました。 
 
テロワールの質の高さがベースにあるので、品質面においては 
 
年の出来に左右されず、安定的に質の高いブドウが生まれるそうです。 
 
 
ブドウは他の畑よりも早く熟す傾向があり収穫のタイミングを注意深く見極めて行われています。 
 
畑はとても手間のかかるビオディナミで栽培していて、Thomasは常に畑に出ているので区画の隅々まで 
 
それこそそれぞれの樹の細かな状態を常に把握しているので、最適な状態で収穫します。 
 
熟度と適度な酸度、そしてフィネスが最高のバランスをとる絶妙なタイミングで行うのです。 
 


 
赤い石灰岩の土は、石灰岩が多く平坦で土の深さがあります。 
 
これによりミネラル感と厚みやフィネスが備わるのです。 
 

Chassagne Montrachetの畑の実際の表土。
Thomas Moreyのセラーにあるテイスティングルームには各土壌のサンプルが並べられている。

 
 
このプロットからのワインは、豊かで熟していて 
 
ミネラルがあり、そして口の中で長く留まります。 
 
これはテロワールが適切な酸度を維持する為の 
 
素晴らしいポテンシャルがあるからです。 
 
 
Chassagne-Montrachetの村を見下ろす有名な 
 
プロットPuligny Montrachet Enceignièresの延長上にあり 
 
村名格の中でも特に恵まれた畑です。シャサーニュ独特の豊満で柔らかい質感に 
 
ピュリニーの上質なミネラル感としまった酸という特徴が上手く融合したような味わいがあります。 
 
 
一緒に楽しんだ「天然ヒラメの白ワインソース」とも好相性でした。 
 
硬質なミネラル感と適度な熟度を備えた果実味はシャープでフレッシュな 
 
伸びのある酸ともバランスが取れています。 
 
品のある樽香はワインにぐっと奥行きを持たせます。 
 
特にミネラル感と樽香はヒラメの焼いた香ばしい皮とジューシーな身をさらに引き立てます。 
 
ヒラメと溶け合う濃厚で旨味のあるクリーミーなソースは 
 
この繊細なワインをさらにもう一段階上のステージへ誘ってくれます。 
 
両者がそれぞれの良さを引き出してくれるワインと 
 
料理のペアリングの素晴らしさを感じられるものでした。 
 
 
 
バイヤー 菊池