NEWS・コラム

テイスティングレポート

【テイスティング・シリーズ Vol.23】からあげとロワール ソーヴィニヨン

2019年10月23日

テイスティングレポート

バイヤーの菊池です。 
 
秋の夜長には爽やかなロワールとさっぱりジューシーな鶏むね肉のからあげはいかがですか? 
パサつきがちな鶏むね肉は、醤油と酒で事前にしっかり漬けて揉み込むと、柔らかくジューシーに仕上がります。 
今回は、日本酒ではなく、このロワールのソーヴィニヨンで仕込みました。 
 
 
ミネラル感があり、シャープで清涼感のあるキレのある酸と純度の高い果実味 
そしてほろ苦さと爽やかさの中に適度な塩味のあるこのワインは揚げたての からあげと抜群のペアリングなのです。 

近隣生産地のサンセールは世界的にも知名度が高く、需要の高さから年々価格高騰が著しいですが、 
同じテロワールを持つカンシーはサンセールの陰に隠れがちながらも独特の輝きを放つ知る人ぞ知る良質な産地です。 
 
こういった隠れたダイヤモンドのような産地に光を当てて 
素晴らしい生産者が少しでも世に認知されていくお手伝いをすることがインポーターの本懐と感じています。 
旬のサンマや秋鮭、きのこなど様々な秋の味覚と、是非合わせてみたいと思わせてくれる魅力的なワインです。
 
 

以下、商品説明です。 
ドメーヌ タタンはカンシーというフランスのロワール地方サントル・ニヴェルネ地区にある生産者です。 
カンシーは、総面積でも200ha強と近隣の産地と比べてとても小規模な産地で1936年にロワール地方で初めてAOCに指定された特別な地域なのです。 
 
この地区の土壌は砂や粘土質や石灰が多く年間降水量も一定している為、特にソーヴィニヨンブランに適した産地であることが古くから知られています。 
 
12世紀にはシトー派の修道院で高品質なワインが造られており、その後のアンリ4世時代には宮廷御用達となるなど、古くから品質と知名度が高かった産地でもあり、実際にほとんどがフランス国内で消費されています。 
このAOCの最大の特徴は白ワインだけ認められているという事。
南西に約20キロ程離れたサンセールにも共通する味わいを持っているとも言われています。 
 
Quincy “Cuvée Vin Noble” 2018 参考上代 ¥3,500 
 
樹齢20年の若樹から樹齢60年の古木まで5つの異なる区画のブドウから造られています。 
 
それぞれの区画毎に収穫を見極め、醸造も分けて行われます。 
 
収穫してすぐに低圧の空気圧でプレスし温度管理したステンレスタンクで発酵します。バトナージュをしながら、シュールリーの状態で熟成させます。 
 
平均年産約5万本。
ソーヴィニヨンブランの新鮮さとフルーティさを楽しむために、フレッシュ感の感じられるリリースから5年以内に楽しむのが理想的ですが、熟成により複雑さが加わる事でも新たな一面に出会えるでしょう。 
 
ドメーヌでの垂直試飲では10年間の熟成でも十分に楽しめることが証明されています。  
 
ワインは透明感のあるアロマ、白い花や洋梨、白桃、青リンゴ、ハーブ、レモンなどのシトラス系果実、パプリカなどが感じられます。