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【テイスティング・シリーズ Vol.11】ドメーヌ・デ・ザコル ル・ランデヴー・デ・ザコリット 2016

2019年6月18日

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少し前になりますが、2019年5月、平成から令和に
元号が変わるタイミングで祝杯用として開けたワインです。
令和らしく日本的なものをと日本酒にも手を伸ばしましたが
一応、フランスワインのインポーターなもので、新元号の幕開けにはワインだろうと
色々と思案の末に選んだのが、この赤ワインです。
 
ドメーヌ デ・ザコル ランデヴー・デ・ザコリット ¥2,920-
 
 
白地のラベルに目を引く赤い丸はどことなく、日の丸を連想させますね。 
無理やりですが、令和っぽいです。 
そう思うと、この日の為に輸入したワインとしか思えませんw 
 
 
生産者は近年のブルゴーニュに置いて、今、最も輝きを放ち続けている 
花形生産者ドメーヌ・ド・ラルロの元醸造責任者オリヴィエ・ルリッシュさんの作った新しいワイナリー。 
彼が奥さんと一緒に作ったブルゴーニュではなく、南フランスのアルディッシュ辺りに拠点を置くワイナリーです。 

ちなみにドメーヌ名のAccoles(アコル)とは、オック語(中世フランスでロワール河以南のフランス語)で 
テラスや南仏アルディッシュの丘、南ローヌ地方のぶどう畑の丘を意味する言葉だそうです。 
丘の上に石造りの教会があって、その周辺から段々畑の様に畑が連なっている、とても見晴らしと日当たりのいい地形です。 
ブルゴーニュと同じ粘土石灰質土壌は、この辺りはとても稀で、これが彼らの夢を紡ぐ場所を決定づけた一因なのです。 
 
 
 
ラルロで既に得ていた誰もが羨むような高い地位と名声をあっさりと捨て
自らの名を冠したワイン(ラルロはアクサという大会社が所有)を
造るという大きな夢を奥さんと共に叶えた情熱あふれるワイン。
 
 
これを聞くだけで、多くのサラリーマンの方々の心を揺さぶるものがあると思います。
オリヴィエさんはブルゴーニュでも指折りの天才醸造家として名を馳せた人物ですが
話してみると、とても外交的かつ理知的で親しみやすい人です。
 
 
まるで昔からの知り合いの様な親近感さえも感じさせてくれる温かい人です。
自分よりは少し上ですが、年も近いので、オリヴィエさんの気持ちも解り
決意と挑戦を聞いたときは、とてもワクワクしたものでした。
 

 
 
彼らはビオディナミという、農薬や化学肥料などを一切使用しない有機農法を 
さらに一歩踏み込んだ手法で取り組んでいます。 
とても厳格で大変、手間のかかるビオディナミという有機農法で栽培しているのも 
ドメーヌ・ド・ラルロで培った経験で、それが最良であるという確固たる信念があるからです。 
実際、彼のワインはとても生き生きとして、生命力にあふれたワインです。 
ワインには造る人の人柄がそのまま反映されるとよく言われますが、その言葉通りのワインです。 
 
 
裏ラベルにはビオディナミの認証である
demeterや有機農法の認証であるEURO LEAFやABなどの認証マークがありますが
ブルゴーニュでは、これらの認証を取得している所はとても少ないですね。
 

 
今回のLE RENDEZ-VOUS DES ACOLYTES(ランデヴー・デ・ザコリット)は南仏のピノ・ノワールともいわれる 
品種のグルナッシュ100%で仕込まれた、このドメーヌのエントリーラインのワインです。 
ACOLYTES(アコリット)とは友人の意味で、友人たちと気軽に飲んで楽しんで欲しいという想いが込められています。 
 
 
さて、ワインですが、香りはとても華やかで、開けてすぐにグラスからどんどん湧き出てきます。 
ラズベリーやカシス、ブラックベリー、ストロベリー、スミレ、バラなどの品よく熟して優雅な香りがとてもバランス良く備わっています。 
味わいも熟度が高く、それでいて酸もしっかりと下支えしてくれ、果実味との均整が取れています。 
飲み飽きしないので、ワインだけでもスイスイ飲めてしまいます。 
 
 
南仏のワインはどうしても熟度だけが高くて、酸が弱い、モタっとした感じのワインが多いのですが、このワインはとても洗練されています。 
オリヴィエさんによると、同じ産地の他の生産者の皆が驚くほど、早く収穫する事で、きれいな酸と適度な熟度を得ているのだそう。 
他の生産者さんは完全に熟すのを待ってから収穫するそうで、そうすると適度な酸味は失われ、果実味だけが前面に出た、やぼったく洗練味のないものになってしまうようです。 
 
 
収穫を早めることで、これまでこの地ではなかったブルゴーニュのようなエレガントさをはっきりと感じ取れます。 
移住当初は収穫時に常に周りから『まだ早いよ!』と散々言われたのですが 
彼のワインを飲んだ人たちは、この産地でこんなおいしいワインが出来るなんてと、とても驚くのだそう。 
 
 
それでも彼のワインをまだ飲んだことのない人からは、未だに収穫時に『まだ早い!』と言われるんだとか。 
ただ最近では、彼を真似て収穫を早める生産者もいるそうで、今後、この地のワインが注目されるのは遠くないかもしれませんね。 
 
 

大部分のブドウの実を梗が付いているまま発酵させるのは、ラルロのスタイルを踏襲しています。(除梗率約70%) 
梗まできちんと熟さないとワインは青臭いものになりますが、その熟度の見極めも相変わらず絶妙です。 
熟した梗が加わることで、しっかりとした骨格や複雑さ、そして洗練さがさらに際立つのです。 
 
醸造でも未だに交流のあるラルロの古樽を使い、ブルゴーニュのテイストを感じさせてくれるのも、彼のいちファンとしてもうれしい限りです。
 
どことなく、ラルロのような優雅で甘美な味わいが漂っています。
 
 
毎年のように出来上がったばかりの自分のワインを持って、彼の原点でもあるラルロやラルロでの師匠だったジャン・ピエール・ド・スメさんを訪れるそうです。 
ラルロでは互いのワインを飲み比べながら、ワイン談義し、刺激を受けあっているとのこと。 
ド・スメさんはリリース当初から素晴らしいワインだったにも関わらず、年々、飛躍的に向上していく味わいを手放しで喜んでくれるそうでいつも君は私の予想を遥かに上回ると言ってくれるそうです。 
 
またブルゴーニュという、厳格で制約のある土地ではなく、もっと自由にその才能を如何なく発揮できる素晴らしい場所を見つけ 
とても良かったと我が子の様に喜んでくれるそう。 
その言葉だけで、彼と奥さんの絶え間ない努力が報われることでしょう。 
 
 
昨今、価格高騰が著しいブルゴーニュと比べ、南仏はまだまだリーズナブル。 
世界中の目ざとい有名レストランのソムリエ達が、彼のワインをオンリストするのはその高い品質と味わいが価格以上であることを知っているからです。 
ちなみにフランスの三ツ星レストランLe Flocon de Sel(Megeve)や 
ニューヨークの Eleven Madisonなども彼のオンリストしています。 
 
このワインは普段飲みはもちろん、ちゃんとしたディナーやランチにだって負けないしっかりとした味わいがあります。 
あふれるほどの生命力があるので、開けて2,3日経っても全然楽しめます。 
万人に受け容れやすい柔らかくしなやかな果実感たっぷりの味わいがあるので、手土産等に使いやすいのも魅力です。 
 
 
もし、このワインをお気に召したなら、是非、他のキュヴェも試して頂きたいです。
今回のランデヴー・デ・ザコリットは、彼の描く壮大な世界観のほんの入り口に過ぎません。

現在、彼のワインは赤5種、白2種の計7種が日本で手に入ります。 
当然の様に、そのどれもが宝石の様な輝きを放っています。 
ひとつひとつ、手に取ってその輝きを是非、五感で感じて頂ければと思います。 
 

 
 
 

Domaine des Accoles(ドメーヌ デ・ザコル) 
 
(1)LE RENDEZ-VOUS DES ACOLYTES(ランデヴー・デ・ザコリット) 2016 
グルナッシュ100% / ¥2,920(税別参考上代) 
 
 
 
(2) LE CAB DES ACOLYTES(ル・カブ・デ・ザコリット) 2016 
 
カベルネ・ソーヴィニヨン100% / ¥2,920(税別参考上代)
 
 
(3) GRYPHE(グリフ) 2016  
 
カリニャン100% /¥3,920 (税別参考上代)
 
 
(4) CHAPELLE(シャペル) 2016 
 
グルナッシュ主体+カベルネ、カリニャン、シラー等ブレンド / ¥4,000(税別参考上代)
 
 
(5) MIOCENE(ミオセヌ) 2016 

 
グルナッシュ70%,カリニャン30% / ¥4,500(税別参考上代)
 
 
(6) LES 4 FAISSES(レ・カト・ファイス) 2016  
 
シャルドネ100% / ¥4,000(税別参考上代)
 
 
(7) L’INATTENDU(リーナトンデュ) 2016 
 
カリニャン・グリ 100% / ¥5,330(税別参考上代)

 

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