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【テイスティング・シリーズVol.90】冬の味覚とザコル

2021年3月22日

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こんにちは、神戸事務所の熊谷です。 
少しずつ暖かくなってきて春の気配を感じる時期となってきました。 
気温と共に気分もなんとなく上がってくる反面、冬の味覚の名残り惜しさも感じます。 
個人的に名残惜しさを感じる食材のひとつとして、フランスのチーズMont d‘Or(モン・ドール)を思い浮かべるのですが、皆さまは何を思い浮かべますでしょうか? 
 
モン・ドールのチーズは、フランスとスイスの国境付近にある「モン・ドール(金の山)」という山の名前に由来します。 
生産時期が8月15日~3月15日、販売期間は9月10日~5月10日と限定されていて、フランスでは冬を代表するチーズとして知られています。 
表皮を取り除いて、トロリと柔らかい部分をスプーンですくって食べるのが特徴です。 
日本でも、早くは9月中旬より販売されるので少し肌寒くなった頃に食べたくなるのですが、3月後半になってくると、もうすぐ終わるなぁと思いながらつい買ってしまいます。 
地域的にはジュラやサヴォワになるので、その地域のワインが最も合うと言われますが、モン・ドールのチーズは幅広いワインに合わせられるのも魅力のひとつです。 
 
今回は、2月に入荷したドメーヌ・デ・ザコルの白に合わせてみました。 
◆ DOMAINE DES ACCOLES  LES 4 FAISSES 2019 
ドメーヌ・デ・ザコル レ・キャト・ファイス 2019 
参考上代 4,170円(税抜) 
 
 
当該ワインは昨年2018ヴィンテージを蒋がUPしておりますので、こちらもご覧ください。

 
2018ヴィンテージはシャルドネ100%で造られたキャト・ファイスですが、2019年はシャルドネ70%にグルナッシュ・ノワールが30%ブレンドされています。 
グルナッシュ・ブランではないところに、ザコルのこだわりを感じます。 
 
輝き、透明感有り。色合いがうっすらとピンク色を帯びた、ピノ・グリを想わせる色調。 
青りんごや洋梨、ハニーレモンや白い花、ホワイトペッパーや花椒のようなエキゾチックなスパイスも香ります。 
口に含むととてもジューシーでミネラル感を感じます。子供のころに飲んだ梅ジュースを思い出しました。 
ラルロの古樽で熟成しておりますが、樽香はさほど強くなく、ほどよいボリューム感をもたせている印象です。 
ワインの余韻にあるかすかな塩味がモン・ドールのチーズともとても合い、 
鼻から抜ける香りにアールグレイのような紅茶の香りや、優しい甘さも感じるクセになる組み合わせでした。 
 

 
 
ザコルのワインは入荷本数も少なく、今年2月に入荷しましたがすでに完売のものもございます。 
もしかしたら販売期間はモン・ドールよりも短いかも(?)なザコルのワインです。 
ぜひ一度お試しください。