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テイスティングレポート

【テイスティング・シリーズVol.100】これからの季節に!

2021年5月31日

テイスティングレポート

こんにちは、営業の熊谷です。 
6月を目前に気温も高くなってきました。 
マスクを外せる時期がまだ見えない状況の中、気分だけでも爽やかにいきたいところです。 
今回ご紹介するのは、そのジメッとした空気を一新してくれるワイン。 
 
◆MUSCADET SEVRE ET MAINE SUR LIE / DOMAINE GADAIS PERE ET FILS 2019 
ミュスカデ セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー ドメーヌ・ガデ・ペール・エ・フィス 2019 
参考上代 2,170円 
 
ミュスカデはフランス、ロワール地方、ペイ・ナンテ地区周辺で造られる辛口白ワインの品種名でありワイン名です。 
もともとブルゴーニュを起源とする別名“ムロン・ド・ブルゴーニュ”とも呼ばれる品種ですが、 
現在はブルゴーニュではほぼ造られていません。 
ロワール地方ではミュスカデの名前を持つワインがいくつかある中、《セーヴル・エ・メーヌ》がつくものは秀逸だとされており、 
この名称は、セーヴル川とメーヌ川 周辺の村で造られるワインに認められています。 
《シュール・リー》は製法を表す言葉で、「澱 (おり)の上」と言う意味。 
最近では日本ワイン、特に甲州の白ワインでシュール・リー製法が用いられていますが、 
その主な目的はワインに旨みを溶け込ませることにあり、 
それによってただの軽快なだけの辛口白ワインではなく、旨味と深み、リッチさを生み出すと言われています。 
 
 
弊社が扱う、ドメーヌ・ガデ・ペール・エ・フィスは1948年ルイ・ガデが創業した家族経営の生産者。 
現当主のクリストフ・ガデは4代目になります。 
彼が90年代中頃に家族のドメーヌ運営に携わる前の8年間はサンセールなどの他の生産者の下で修行するなど、ロワール地方独特のテロワールとその長所を活かす為に必要な経験を積んで来ました。 
栽培は厳格なリュット・レゾネで環境に配慮した昔ながらの自然な造りを心がけています。 
 
ロワールの中でも最も海に近い地域で造られるミュスカデは魚介料理に抜群に合うと言われていますが、 
軽めな料理であれば比較的どんなものにも合わせやすい、オールマイティなワインです。 
今回は前菜として塩ヨーグルトの冷や奴と一緒に頂きました。 
塩ヨーグルトはヨーグルトに適量の塩を混ぜてひと晩置くだけなので 
フロマージュ・フレなどのフレッシュチーズよりもコストもかからず経済的。 
玉ねぎのスライスと鰹節を載せて、少量の醤油をかけて頂きます。 
 
色合いはうっすらグリーンがかった透明感のある麦わら色。 
レモンやグレープフルーツなどの柑橘系、青りんご、熟したメロンの香りに少し蜜っぽいニュアンス。 
チャービルやディルなどのハーブを想わせる香りもあり、口に含むと、酸っぱすぎないきれいな酸とふんわり優しい果実味が広がります。 
単なるさっぱりすっきり爽やかな辛口ではなく、適度な厚みも感じられる秀逸なバランス。 
塩ヨーグルトはヨーグルトよりもチーズの味わいに近いのでミュスカデの酸味との相性も良く、鰹節と醤油の風味が加わって、ミュスカデの旨味がグッと出てきて楽しめます。 
 
ご紹介のワインは現在欠品中ですが、来月再入荷、6月14日頃より出荷可能となる見込みです。 
これからの季節にうってつけのワイン。我が家でも登場率高めです。 
ご家庭のお料理にも合わせやすいワインですので、ぜひ一度お試しください。 
 
 

 
熊谷