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テイスティングレポート

【テイスティング・シリーズVol.51】オーガニック・ヴィーガン フレンチ・スパークリング デビュー!!

2020年6月22日

テイスティングレポート

LES FLEURS BLANCHES 
レ・フルール・ブランシュ ブリュット NV 
参考上代¥1,920-(税別) 
 
白い花(フルール・ブランシュ)と名付けられた 
オーガニック・ヴィーガン・フレンチ・スパークリングがついにデビューしました。 
 

 
昨年の春、サンプル試飲した際、実はこのラベルとは、まったく異なる漆黒のラベルでした。 
それはそれでとても強いインパクトはあったのですが 
最終的には、やはり味わいのニュアンスに一番近い白い花と名付けた理想的なものとなりました。 
 
ブドウはスペイン産のアイレン種(Airén)100%です。 
スペインで栽培されるブドウの約30%を占めるスペインを代表するような品種のひとつです。 
アイレンはいくつもの別名を持っていることでも知られています。 
 
地域によっては、アイデン、ブランコン、フォルカリャーダ、フォルカリャット、フォルカリャット・ブランカ 
フォルカリャット・ブランコ、フォルカジャット、フォルカリャット・ビアンカ、フォルセリャット・ブランカ 
ラエレン・デル・レイ、ライレン、マンチェガ、マントゥオ・ラエレン、バルデペーニャス、 
バルデペニェーラ・ブランカ、バルデペニェーロなどの名称で呼ばれています。 
ソムリエ試験ならとてもやっかいな品種ですね。信長でも生きていれば、名称統一に生涯を捧げてくれることでしょう。 
 
アイレンは世界的にみても栽培面積の大きな品種のひとつでもあります。 
今回のこのワインはスペインの協同組合によって産まれたこのアイレン種の厳選したものを 
契約しているブティノ社が買い取り、それをフランスのブルゴーニュ ボーヌまで大急ぎで冷温のまま運び醸造・瓶詰したのがこのワインです。 
 
 
生産地は、ブドウ自体の栽培地ではなく、最終的にアルコール転換した醸造地であるフランス ブルゴーニュが産地となるので、正式にはフランス産となります。 
これは近年、ヨーロッパでとても増えています。それぞれが得意分野に注力し、集中的に無駄なくコストをかけられるので、価格も抑えられる大きなメリットがあるからかと思います。 
栽培者は栽培に注力でき、醸造者は醸造設備にだけ注力、消費者は安く買うことが出来、売れると我々インポーターも再度注文が出来、皆が喜ぶという、関わるすべての人たちがハッピーになれる理想的なサイクルです。 
それに加え、ブティノ社が全ての過程にしっかりと関わることで同じフィロソフィーを共有していることが味わいにも反映されています。 
 
ちなみにブドウは全て有機栽培であり、ECOCERTの認証も取得しています。 
スペインは温暖で有機栽培にも適していているのでしょう。 
スペインの畑も広大でコストを無理なく最小限に抑えられるメリットがあるのかと思います。 
 
このワインはメトー・ド・シャルマ方式という方法で造られています。 
これはシャンパーニュの様な瓶内二次発酵ではなくタンク内で二次発酵が行われます。 
スティルワインを大きな密閉タンク内で二次発酵させ澱引き、瓶詰めされます。 
とても手間のかかる瓶内二次発酵よりも一度に多くのワインを造ることができるメリットがあり、それは価格に大きく反映されています。 
気軽にスパークリングワインを楽しむことが出来るので、シャンパーニュに勝るとも劣らない程の強いニーズがあります。 
このレ・フルール・ブランシュはメトー・ド・シャルマ方式ながらもクリーミーでキメ細かい泡立ちを備えており、かなり満足度の高いものとなっています。 
 
 
またこのワインはヴィーガンOKのワインでもあります。 
 
ちなみにヴィーガンとはベジタリアンよりもさらに踏み込んだ 
酪農製品(卵・牛乳・チーズなどの乳製品)を食べない菜食主義者のことです。 
 
通常のワインには清澄のために卵白等の動物性食品が使われています。 
ヴィーガンでは卵を食べませんが、ベジタリアンは卵は食べられます。 
つまり、ベジタリアンOKのワインには卵白が使われている可能性があるため、ヴィーガンの人はベジタリアン用ワインは飲めないということになります。 
 
一方、ベジタリアンの人は動物の脂が使われていなければ問題ないのでヴィーガンOKのワインを飲むことができます。 
 
ヴィーガンワインであればベジタリアン(菜食主義者)を含め多くの人は問題なく飲めるということだそうです。 
 
多様性のある現代でこの選択肢はとてもうれしいですね。 
ブティノ社で扱うワインではこういったものが増えて来ています。 
 
ブティノ社は優良な生産者や協同組合などと連携して、市場が今、何を求めているのか徹底的にリサーチしています。 
そのニーズを一時的なものでなく、持続可能な、いわゆるサステイナブルな手法でアプローチして、商品を世に送り出しています。 
 
さてこのワインですが、淡く輝きのあるゴールデンイエローで泡立ちは柔らかく繊細です。 
明るく活気があり、果物がぎっしりと詰まっています。 
フルール・ド・ブランシュの名の通り、白い花の香りに包まれ、青リンゴ、洋梨、シトラス等柑橘系の爽やかさがあります。 
クリーミーな泡立ちは清涼感がありフレッシュな酸と豊かな果実味を楽しめることでしょう。 
前述の通り、エコセール認証の有機栽培に加え、動物性由来品不使用のヴィーガン(完全菜食主義者)ワインでもあり幅広い方々にお楽しみ頂けます。 
 
 
LES FLEURS BLANCHES 
レ・フルール・ブランシュ ブリュット 
参考上代¥1,920-(税別)
 
ヴァン・ムスー 
オーガニック スパークリングワイン 辛口白 
生産地: フランス産 *醸造地が産地 
ブドウ栽培地: スペイン産/協同組合 
醸造・瓶詰: ブルゴーニュ ボーヌ 
農法: 有機栽培 
認証: ECOCERT認証取得済 
品種: アイレン種100% (Airén) 
醸造: BOUTINOT (ブティノ社) 
製法: メトー・ド・シャルマ方式 
ヴィーガン(VEGAN/動物性由来品不使用) 
残糖度: 約9 g/L 
ガス圧: 約5 bar 
度数: 11.5 % 
容量: 750 ml 
栓: コルク 
JAN: 3430560011920 
 
 
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