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テイスティングレポート

【テイスティング・シリーズVol.101】味覚の鈍る梅雨にこそ、しっかりとした味わいのシャトーヌフを!

2021年6月07日

テイスティングレポート

春と夏の狭間にある梅雨。爽やかな季節が終わり、じめじめとして物憂げなこの季節に鮮やかなインパクトを与えてくれるワインをご紹介します。 
 
梅雨寒というように、梅雨の季節は急激に気温が下がることが多いです。温度が下がると人間は味覚が鈍くなり、結果として濃い味を欲するようになるらしいです。 
そこでしっかりとした味わいを持つ南フランスのシャトーヌフ・デュ・パプはいかがでしょう? 
陰鬱な季節も吹き飛ぶぐらいのインパクトのある果実味とスパイシーな風味はきっと気持ちをリフレッシュさせてくれるはずです。 

 
Chateau Fargueirol Tradition Rouge – AOC Châteauneuf du Pape 
参考上代¥4,170(税別) 
 

 
シャトーヌフ・デュ・パプと言えば、フランスを代表するワインのひとつで「法王の新しい城」という意味を持つワインです。14世紀に南ローヌのアヴィニョンに法王庁が置かれていたことに由来しています。 
 

ワインの名に見合った特別なボトルをと1937年、バロン・ピエール・ルロワ・ドゥ・ボワゾマリエ率いる生産者組合はオリジナルな紋章入りボトルを考案しました。 
この紋章はサン・ピエールの鍵の上にある法王の三重冠のシンボルです。 
この紋章の周りはゴシック体でChâteauneuf du Pape Contrôlé と記されておりシャトーヌフ・デュ・パプだけの特別なボトルなのです。 
 
この歴史や由来だけでも格式も敷居も高そうですよね?価格面でも一般的には決してデイリーワインとは呼べず、どちらかと言えば、高級ワインの部類に入るかと思います。 
その中でもこのシャトー ファーゲェロールの造るシャトーヌフ・デュ・パプはこの産地の価格の固定概念をあっさりと打ち破るほどの魅力的な価格なのです。 
 
シャトーヌフ・デュ・パプの相場を少しでもご存知な方であれば、きっとこの価格に驚かれること間違いありません。 
ただこのワインの本当のすごさは価格ではありません。 
ワインにとって最も大切な味わいにおいても驚くほどの高い品質を持つ素晴らしいワインなのです。 
そこにはどんなすごいワインだとしても価格が高くて敬遠されるワインよりも、少しでも価格を抑え、幅広い人々に飲んでもらい、心からおいしいと感じて欲しいという生産者の想いが込められているからなのです。 
 
 
<試飲コメント> 
ストロベリージャム、カシス、スパイス、スミレなどの豊かなアロマ。 
魅力的でよく熟したベリー系の果実とスパイシーなニュアンスがバランスよく表現されています。 
とろりと粘性が高いエキス分豊富ですが、決して濃すぎずエレガントで深みとややこなれた複雑味があり、バランスの取れたワインに仕上がっています。 
圧倒的な間でのコストパフォーマンスは、これまでの固定概念を覆してくれることでしょう。 
これほどまでにおいしくてお求めやすいパプは今まで出会った事のないと断言できる傑出したシャトーヌフ・デュ・パプです。 
 
 

バイヤー菊池

 

(ロマン(左),ジョゼフ(中)ピエール・レヴォルティエ(右))