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テイスティングレポート

【テイスティング・シリーズVol.182】感動した!! ニュイ・サン・ジョルジュ・クロ・デ・フォレ・サンジョルジュ 2000年 

2023年1月09日

テイスティングレポート

皆さまこんにちは。
松の内は開けましたが、改めまして今年もよろしくお願い申し上げます。
 

新年最初のテイスティングはせっかくですので豪華にまいりたいと思います。
昨年のクリスマスに、ごく親しい友人宅でパーティーをしました。
お料理やケーキは手作り、おなじみのチキンも準備してくれて、
ワインは私と友人で揃えました。
 


 

ラインナップは
(1) ラミアブル エクラ・デトワール グラン・クリュ ロゼ NV
(2) ラミアブル キュヴェ・レ・メレーヌ グラン・クリュ 2012
(3) ベストハイム ゲヴェルツトラミネール 2018
(4) ドメーヌ・ド・ラルロ ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ クロ・デ・フォレ・サンジョルジュ 2000

 


※ラルロのビンテージが2012になっていますが、実際は2000年です。
 

ラルロの2000年は自宅セラーから掘り出したもので、自分もビックリ。
だいぶ昔に入手したのだと思いますが、
これを楽しむ相応しい機会に恵まれず、購入したこと自体忘れていました(笑)。
 

ワインはもちろんすべて好評でしたが、
この中では比較的カジュアルなゲヴェルツトラミネールも、女性陣に強い印象を残したようです。
気軽なワインが気に入ってもらえるのは、それを見つけて輸入する私たちもとても嬉しいものです。
良かった!
 

さて、詳しいテイスティングはせっかくですので、ラルロのクロ・デ・フォレ・サンジョルジュを。
2000年ヴィンテージは、ドメーヌオーナーが現在のAXAミレジムとなって最初の栽培醸造責任者、
ジャン・ピエール・ド・スメが手がけたものです。
オリヴィエ・ルリッシュやジャック・デヴォージュ時代のスタイルより少し骨格がしっかりしていて、
現在のジェラルディンヌ・ゴドの雰囲気にやや近いと言えるでしょうか。 

色は、縁が臙脂がかったダークチェリーレッド。
ディスクに熟成感が見て取れるものの、全体に赤みが強く色褪せていません。
色合いが非常に濃く、わずかに濁りはじめてはいますが、クリアでマットな色味が勝っています。 

グラスに顔を近づけると、
煮詰めたブラックベリーやカシス、ナツメグ、たばこ、胡椒、樫の木、バニラ、きのこ、レザー…
香りが、抜栓直後からふわっと豊かに広がります。
スワリングするたびに様々な要素が立ち上り、とても良い感じです。

味わいは、
黒系果実を煮詰めたような凝縮した甘味とシルクのように滑らかなタンニンが絡み合い、
酸はきれいに溶け込んでいて伸びやかです。
凝縮しているのに重く感じることはなく、充実感としなやかさを感じます。
この凝縮感としなやかさの両立がラルロの真骨頂だと深く感じ入りました。
余韻もとても長いです。
 


 

ワインを飲んで感動するというのは大げさでしょうか。
しかしこのワインに関してはその言葉がしっくりきます。
長い時を経て変化を遂げたラルロの、香り・味わいがこんなに素晴らしいものだとは…

 

偶然発掘したワインでしたが、ベストタイミングで抜栓したと言えるのでは。
そして友達と一緒にそれを楽しめる嬉しさよ。
美味しいワインは喜びを倍増させ、共に過ごす時を豊かにしてくれますね。
次にこれほど素晴らしいワインに出会えるのはいつなのか見当もつきませんが、
今のうちに何か奮発して買っておいて、
20年ぐらい忘れておこうかな…と、思っています。
 

それでは、また次回をお楽しみに!