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テイスティングレポート

【テイスティング・シリーズVol.54】和洋問わず、食卓で大活躍のヴィレ・クレッセ

2020年7月13日

テイスティングレポート

こんにちは 
営業の武田です。 

今年の梅雨は良く雨が降りますね、などと言っていたら九州や東海で大きな被害が出てしまいました。 
被災された方々には心からお見舞い申し上げるとともに、今後の復興に尽力されている皆様には、安全に留意されご活躍されることをお祈りいたします。 
 
 
今回は、ミネラルと凝縮感にこだわり、アンドレ・ボノムのアイテムを選びました。 
 
ANDRE BONHOMME VIRE CLESSE LES FORETILLES 2017 
アンドレ・ボノム ヴィレ・クレッセ・レ・フォレティーユ 
参考上代:4,170円 
 
 

 
 
抜栓し、グラスにそそぐと熟したリンゴやパッションフルーツなどの、完熟した香りが立ち上ります。 
やや重いかなと思っていると、石灰を思わせる塩気のあるミネラルがグングン香り、ワインに緊張感を与えていきます。 
入荷直後よりもまとまりのある印象で、これは食事にもってこいだと期待が膨らみます。 
 
口に含むと、トロリとするほどの密度があり、ジューシーで甘やかな、ボリュームのある豊かな果実味が広がります。 
直後、香りにもあった、塩気を伴うミネラル感と、きれいな酸が現れ、味わいを引き締めます。 
決して鈍重にならず、肉付きの良さと、それに負けない酸とミネラルとのバランスはアンドレ・ボノムの真骨頂ですね。 
 
今回はシンプルに白カビチーズ(ブリー)とバケットで楽しみました。 
この時期は少し早めに冷蔵庫からチーズを出しておくと、すぐトロトロになるので、チーズのうまみが存分に楽しめます。 
濃厚なチーズと香ばしいバケットに、ミネラル豊富でほのかな樽香を持つ、このフォレティーユが良く合います。 
食事の時にテーブルに備えておきたい万能型の白ワインです。 
 
 
少しこの生産者の紹介をしますと、 
もともとレストランでの評価が高く、創業者のアンドレ・ボノム氏のころからマコネ地区のワインとしては例外的にパリの三ツ星レストランでもオンリストされていた生産者ですが、3代目のオレリアン・パルテ氏になってからますます評価が高まっています。 
このフォレティーユもそうですが、彼の代になってから続々と新しいキュヴェを発表し、それらが全て世界的に大好評を受けています。 
例えば、ヴィレ・クレッセ・プレトル・ド・カンテーヌや、ヴィレ・クレッセ・レ・コトー・ド・レピネなどの高樹齢、長期樽熟ワインたち。 
これらのワインは樹齢80年~100年の古木のブドウを使用し、異例の24ヶ月間も樽熟させるなど、これまでのヴィレ・クレッセの概念にはない存在です。 
また、彼の代になってから復活したクレマン・ド・ブルゴーニュ。 
こちらはクレマンとしては珍しく、ヴィンテージスパークリングで、出荷前に2年間以上瓶熟させた、熟成感を感じる特別なキュヴェです。 
こうした新たな試みが大成功し、ワイン評論誌でも高得点を連発するなど、新世代のトップ醸造家としての地位を着々と固めています。 
ブルゴーニュの今後を背負って立つ、今後が楽しみな、有能な醸造家の一人です。 
 
彼のワインをぜひお試しください。