ドメーヌ・ド・ヴェディランは、1824年から6代に渡って南フランスにあるフェイエ家所有の歴史あるドメーヌです。
フランス南西部でスペイン国境近くの都市Narbonne(ナルボンヌ)。そこは古代ローマの名残が色濃く残る、歴史ある街です。
ドメーヌは、そのナルボンヌの中心から北西に約6kmのMoussan村に位置し約150haもの畑を所有しています。
ドメーヌの畑周辺には小川が流れており、南仏のとても暑く乾いた気候の中で必要とされる水分が、この川によってもたらされ
ワインにフレッシュさと魅力を与えています。
ブドウの樹はリュット・レゾネと呼ばれる減農薬農法で化学的介入を制限して厳密に管理されていています。
またフランス農水省による環境価値重視認定のサステイナブルなワインづくり HVE(Haute Qualité Environnementale)の認証も受けています。
その為、ブドウはとても生命力にあふれています。
テロワールは石灰岩、砂、貝殻などが複雑に混ざり合う土壌で豊富なミネラル感を有しています。
所有区画の表面には小石や赤砂利が多く、日中の太陽熱を蓄える為、しっかりとした熟度を得ることが出来ます。
ドメーヌ・ド・ヴェディランでは現在、ステンレスタンク発酵とコンクリートタンク熟成させた
Viognierと樽発酵(3か月間定期的なバトナージュ) ・樽熟(フレンチオーク8ヵ月(5年樽+20%新樽))の
上位キュヴェSerica Viognierを生産し、それを弊社は輸入していますが、実は2015年頃まで赤を生産し、輸入していました。
ただ白ブドウが面積の大半を占め、赤は量的に多くを造れないこともあり、採算が取れず、止む無くドメーヌが生産を一旦、取りやめていました。
当時も既に赤白ともに人気が高かったので、生産中止はとても悔やまれたものです。
そこから数年が経ち、未だ根強い要望がBoutinotを取り扱う世界各国からもあったそうで2019年産から限定生産という形で
コンセプトやラベルなどを一新し、生まれ変わった別キュヴェとして、特別な年にのみ生産される限定リリースのシラーとして
リリースされることになりました。
ラベルにLimited Releaseとあえて記載されているのはそのためです。
今回の2019年産は6,600本のみ生産されました。
当面の販売国はブティノ社本社のあるイギリスに加え、重要なマーケットのひとつとして日本も選ばれました。
さて今回ご紹介のこのワイン、ドメーヌ・ド・ヴェディラン シラー “リミテッド・リリース”ですが
商品導入を決定する社内試飲では他の試飲ワインを圧倒するほどの高い評価を受け、取り扱いを即決したほどのワインです。
ワインはスミレ、カシス、黒スグリ、ブラックチェリーなどの魅力的なアロマが溢れます。
複雑な果実味と適度な酸、柔らかく熟度のあるタンニン、粘性のあるしなやかでピュアな液体は質感もキメ細かく
価格以上のより質の高いワインの要素を備えています。
樽由来(フレンチオーク10ヵ月間樽熟(5年樽+新樽20%))のヴァニリンさや、スパイシーなニュアンスと
しっかりとしたストラクチャーはワインに奥行と複雑さを与え飲み飽きしないコストパフォーマンスの高いワインとなっています。
ドメーヌ・ド・ヴェディランでは栽培時はもちろん、清澄時の卵白等の動物性由来食品不使用なので
VEGANS(ヴィーガン/完全菜食主義者)の方にもお楽しみいただけます。
ワインの積まれたコンテナの入船は11月中旬で販売開始は2020年12月の予定です。
つまり、今まさにこのワインを積んだ船が日本に向かっているのです。
2020年はコロナウィルスによって、全世界が瞬く間に一変した激動の年で
終わりが見えない中、誰もが目まぐるしく変わっていく新しい日常についていくのも大変な毎日です。
そんな大変だった年の最後ぐらいは、圧倒的なコストパフォーマンスを持つ
このワインと共に来年への希望を感じながらゆっくりと過ごして頂けたらと思います。
ラベルはエンボス加工された高級感のあるものです。
コルク栓と重量ボトルは高品質なワインに負けない高級感を備えています。
2020年12月販売開始予定
DOMAINE de VEDILHAN ドメーヌ・ド・ヴェディラン
SYRAH “Limited Release” 2019 PAYS D’OC シラー “リミテッド・リリース” ペイ・ドック
参考上代¥2,000(税別)
バイヤー 菊池
【テイスティング・シリーズVol.71】2020年12月販売開始! 老舗ドメーヌ待望の赤ワイン復活!
2020年11月09日
テイスティングレポート