ドメーヌ ド・ヴェディランは、南フランスのNarbonne(ナルボンヌ)に近いMoussan(ムッサン)の村に拠点を置くFayet(ファイエ)家が所有しています。小川が彼らの所有畑内を走っている為とても暑い気候ながら必要な水分を得る事ができ、ワインにフレッシュさとあふれるような魅力を与えています。
ブドウ栽培はリュット・レゾネ(減農薬農法)で厳格に管理されており土壌は石灰岩、砂、海頁岩などが主体です。
ブドウの樹は栄養分を地中深くまで掘り下げて必要な養分を得ることで優れた品質のブドウが生まれるのです。
この生産者はすべての良質のワインというのは、ブドウ畑とセラーでそれぞれのスペシャリストが分担して造られていると考えています。
それは彼らのワインにも当てはまります。
生産者であるドメーヌ ド・ヴェディランはViognierのブドウを育て、最適な熟度と酸度と健康的なブドウを生産し、醸造や熟成においてはブティノ社の優秀な醸造家チームが豊かな経験と溢れる才能を如何なく発揮しています。
ブティノ社醸造家エリック・モナン氏
このドメーヌでの生産量の50%は、BOUTINOT(ブティノ)社のワインとしてリリースされます。
1999年以来、収穫時期から、各ワインの緻密なブレンドやスタイルまでをブティノ社と共に行っており、生産のあらゆる面で緊密に協力しています。
醸造過程においては(特に清澄時の卵白等)、動物由来品を一切使用しないのでVEGAN(ヴィーガン/完全菜食主義者)やベジタリアンの方にも気軽に楽しんで頂けます。これは世界各地で醸造をこなすブティノ社の醸造家ならではの時代のニーズを読んだこととも言えますね。
「セリカ」のヴィオニエのブドウは、絶妙な質感と豊かさと最適な熟度をしっかりと見極めて収穫され、3分の2がフレンチオークの樽で発酵されます。熟成も樽で行われますので厚みと深みがしっかりと備わります。
毎年、高品質を維持し続けるのは平均収量は21hl/haというトップドメーヌ並みの驚くほど低収量だからということも大きな要因でしょう。
精巧なテクスチャーを備えたフレーバーのしっかりとした上質なヴィオニエです。
姉妹キュヴェとして樽を使わず、ステンレスで発酵させたヴィオニエもあり、こちらもとても好評です。
セリカはコルクですが、こちらはスクリューキャップなのでよりカジュアルなシーンでもとても重宝されています。
セリカ・ヴィオニエは砂糖漬けのオレンジの皮、ジンジャー、クリームのほろ苦い香りで豊かな厚みがあります。
樽発酵による過度で支配的なオークの風味ではなく、繊細な質感と厚みをもたらし豊かな桃や梅などの核果実を思わせる果実感に溢れています。
生産者のおすすめとしてはホタテのたたきやネギとエビのガーリック炒めや香り高いベトナム料理にぴったりとのこと。
樽感とミネラル感はとてもきれいに現れているので、魚介類にとらわれず、しっかりとした味わいの料理などと合わせても料理に負けることなく、しっかりと主張することで、普段の食卓でもより高い次元に押し上げてくれると思います。
セリカとはラテン語でシルクという意味があります。
14世紀には、この地域ではブドウ栽培と同じくらい絹の生産や養蚕が行われていたことが由来です。
セリカの下のクラスのヴィオニエは香りにスイカズラや豊かな質感とアプリコットの風味がバランスよく調和しています。
程よいミネラル感と上質な果実味があり繊細な苦味がとてもいいアクセントとなっています。
ドメーヌのおすすめではタイ料理やフュージョン料理、クリーミーでフルーティーなソースで調理した肉と合わせる事をおすすめしています。樽のニュアンスがなく、純粋に果実感が味わえるので、素材の旨味を活かした繊細な和食などにもとても合わせやすいですね。
ヴェディランのラベルは2018年産から、より洗練されたものに刷新されました。
凹凸のあるレリーフとゴールドの文字は高級感があり、世界的にもとても高い評価を得ています。
その高級感のある外観にまったく引けをとらないワイン自体もこの価格では驚くような高品質を備えていて高いリピート率を誇る人気ワインとなっています。
こんな時代だからこそ、素直においしいと思えるワインと共にこの困難を乗り越えて行きたいと思う今日この頃です。
Domaine de Vedhilhan/ドメーヌ ド・ヴェディラン
Serica Viognier 2018 / セリカ・ヴィオニエ
税別参考上代¥2,000
Domaine de Vedhilhan/ドメーヌ ド・ヴェディラン
Viognier 2018 /ヴィオニエ
税別参考上代¥1,820
バイヤー 菊池