皆様こんにちは。
ホームページ＆SNS担当　田中です。
　
今日は、山形県上山市にある小さなワイナリー
「アグリクール(Agri-Cœur)」の「グレープフル・デイズ　2023」をご紹介します。
　

　
　
まず簡単に生産者紹介を。
アグリクールを2022年に立ち上げた
片寄広朗(かたよせ ひろあき)さんは、
岡山県にある「domaine tettta(ドメーヌ・テッタ)」の
元栽培・醸造担当者。
2013年のドメーヌ立ち上げから2021年までその任に当たりました。
ドメーヌ・テッタは押しも押されぬ人気ワイナリーですが、
そこには片寄さんの貢献が大いにあったわけですね
　
それ以前に、
すでにブルゴーニュやシャンパーニュで
経験を十分に積んでいた片寄さん。
自らのワイナリーを立ち上げるため
満を持して2022年に山形県上山市に移住しました。
　
　

　
畑や醸造設備を借りてワイン作りを始め、
様々な苦労の末に生まれた
「Dela Logique 2022 (デラロジック)」が
アグリクールの記念すべきデビューワインです。
　
この時に弊社でもお取り扱いを開始し、
それからのお付き合いになります。　
　
今日は
「次の世代に豊かな環境を残したい、命を支える農業を守りたい」という
アグリクールのコンセプトをそのまま体現したような
ちょっとユニークなワイン
「グレープフル・デイズ　2023」をご紹介します。
　

こちらは
上山で作られたさまざまなぶどうのうち、
色々な事情で買い手がつかなかったぶどうたちで作られた微発砲ワイン。
ということは
次にできる「グレープフル・デイズ」は
また違う品種割合で違う味わいのワインになるということですね。
なんだかワクワクします。
そして食料(材料)の廃棄問題に目を向け、
こういったアプローチで解決を図るというところも
今までワインを扱うときに私たちがあまり強く意識してこなかった点です。
　
今回の品種割合は
ステューベン35％､ デラウェア28％
マスカットベーリーA20％､ ナイアガラ9％、北醇8％
※北醇(ほくじゅん)というぶどうは珍しいですね。
アグリクールのワインで初めて知りましたが、弊社では北醇100％のその名も「北醇」というワインがございます。
そちらもぜひ一度お試しくださいませ
　
グレープフル・デイズは
入手したぶどうの量が多くなかったので、すべてまとめてジュースにして混醸。
一次発酵完了後に瓶詰してジュースを追加、蓋をして二次発酵…と、
ちょっとシャンパーニュのような作り方をしています。
違うのは追加するのがリキュールではなくジュースというところでしょうか？
片寄さんが3年間
シャンパーニュメーカー「Tarlant(タルラン)」でカーブの責任者として
勤務した経験が生きているのでしょう。
しかしその後のプロセスを見るとこれはむしろペットナット的。
2023年ビンテージで今年の3月には弊社倉庫に入荷しました。早い！(笑)　
　
　

それではテイスティングレポートです。
※抜栓時のご注意
温度が高いと噴きこぼれる場合がありますので
最初はしっかり冷やしておくのがベターです。慎重にゆっくり栓を抜いてくださいませ。
　
このボトルを透かした画像をご覧いただきますと
お判りいただけますが、瓶内の澱が豊富です。
これが美味しさの元にもなっています。
　
グラスに注いで驚いたのが、
美しいベージュピンクの色と、
ネクターのようなねっとりした粘性の高さ。
やわやわとした繊細な泡がふわふわゆっくり上がってきます。
　
　

くちなしやハマナスのような甘い花の香り
ウイキョウ、ディルのようなハーブ
ゆず、河内晩柑といった日本の柑橘
野いちごといった、日本の果物や花が香ります。
　
口当たりはあくまで柔らかく、
澱のテクスチャーはどこまでも優しい。
酸も甘味も穏やかで、苦みも軽い。
しかし澱のおかげで
味わいには適度な厚み、ふくらみがあり、
奥深さや心地よい余韻の長さがあります。
　
ペアリングは
ワインから感じる和の果物の香りに合わせ
やはり和食、家庭料理を合わせてみました。　
　
　
　

・大根のそぼろ煮(ゆず添え)
・おくらの胡麻和え
・甘酢ダレの油淋鶏

いずれも好相性でしたが、
香りとテクスチャーに沿った
ゆずを添えた大根のそぼろ煮と
ねりごまを使った胡麻和えは特にナイスペアリングに思いました。
　
　
Grapeful Days　Agri Coeur　2023
グレープフル・デイズ　アグリクール
参考販売価格　￥4,983- (税込)
　
　
アグリクールのワインは、ワイナリーではすでに完売のものもあるとか。
弊社にお気軽にお問い合わせくださいませ。　
　
それではまた来週のレポートをお楽しみに！