ワイン生産者紹介

LOIRE/ロワール

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Domaines Tatin / ドメーヌ・タタン

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テラヴィティス認証 ロワールの隠れた至宝カンシーから生まれる父娘のワイン
 
カンシーは、フランスのロワール地方サントル・ニヴェルネ地区にあります。
総面積でも200ha強と近隣の産地と比べてとても小規模な産地です。
1936年8月6日、ロワール地方で初めてAOCに指定
(アペラシオン発祥地シャトーヌフ・デュ・パプに次ぎ仏で2番目)された地域で、
この地区の土壌は砂や粘土質や石灰が多く、年間降水量も一定している為、
特にソーヴィニヨンブランに適した産地であることが古くから知られています。

12世紀にはシトー派の修道院で高品質なワインが造られており、
その後のアンリ4世時代には宮廷御用達となるなど古くから品質と知名度が高かった産地でもあり、
実際にほとんどがフランス国内で消費されています。
このAOCの最大の特徴は白ワインだけ認められているという事です。
南西に約20キロ程離れたサンセールにも共通する味わいを持っているとも言われています。

ドメーヌ タタンは、カンシー地区とルイィ地区に畑を所有している生産者で、
1950年代までは自家消費用のワインのみを生産していました。
1988年に農業エンジニアであったJean TATINが
妻とJeanの父親Raymond TATINが所有する
Tremblay(トランブレ/ドメーヌの所在地)の畑(当時は農業用地)を継ぎドメーヌを設立しました。

1990年にDomaine des Ballandor(現在10ha/4区画)名義のキュヴェをリリースし、
1994年にはDomaine du Tremblay(現在11ha / 7区画)名義のキュヴェをリリースしました。
2002年にはReuillyに植えられたブドウからLes Demoiselles Tatin名義のキュヴェをリリースしました。
このAOCには カンシーには認められていない赤ワイン用のピノ・ノワールを始め、
その他にピノ・グリやソーヴィニヨン等が植えられています。

ブドウ畑とは別に穀物も栽培していますが、
ドメーヌタタンという名称はワインや穀物などを販売する為に設立した販売会社です。
通常はタタン名義で販売していますが、
古い顧客の中には従来のTremblay名義を希望する為にDomaine du Tremblayでリリースしているものもあり、
海外では同じワインながら異なるドメーヌ名で販売されています。
今回、新たに取引を始めるにあたり、従来のクラシックなラベルではなく、
日本向けに特別なラベルでのリリースとなりました。

現在のブドウ畑の総所有面積は約30haですが、大半の畑は協同組合用にしており、
ドメーヌのワインは優良な区画からさらに厳選したブドウを使用しています。
厳選区画の栽培比率はソーヴィニヨン・ブランが30%、ソーヴィニヨン・グリ30%、ピノ・ノワール40%の比率で
リュット・レゾネで栽培しています。
TerraVITIS認証も取得しており、
健全で衛生的かつ高品質なブドウを持続可能で環境に配慮した農法で栽培しています。
シャプタリザシオン(補糖)しなくても十分な糖度が備わり、
酸とのバランスの良さが秀でているのは恵まれた区画である上に、
そこの惜しみない努力が加えられているからなのです。

彼らはブドウの持つ本来の生命力を余すことろなく発揮できるように心がけています。
凝縮度を増すため房数の制限や土壌を活発化させるために畝間に草を生やすなどしています。
細かなケアを適切な時期に迅速に行う事で、灰色かび病などの被害もここ数年避けることが出来ています。

2010年頃からは娘のマルシア・タタンもドメーヌの運営に加わり、
現在ではマルシアがドメーヌの中心になっています。
彼女はさらなる品質の向上に尽力しながら、
新たにスパークリングの開発やピノ・グリやピノ・ブランの植樹など
生産するキュヴェの幅を増やす事や天然酵母への切り替えにも挑戦しています。
彼女の夫は料理人でもある為、互いに日頃から料理とワインとの相性を追及しており、
それがワイン造りにも活かされているのです。

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